Gum Tape拗らせ女が皆さんを巻き添えにします

 

Gum Tape_______

ほんっっっとに拗らせすぎて無理だから考察してしまった。これまで考察とかしなかったんだけど、こればかりは考察せずにいられなかった。

 

そんなわけで、みんなを巻き添えにしたいと思います!!!!!!私と一緒にどうぞ存分に拗らせてください!!!!!!

 

※私個人の感想だから「自分は違う感じ方したな〜!」という方はスルーしてください。それぞれの感じ方全部正解だと思うから。

 

 

幸せな恋愛と、辛かった過去、それを思い出す今。そんな過去、現在、未来がうまくつながっていて、私はどうしても主人公の視点でこの曲を聴いてしまう。

 

あくまでこの曲の主人公の物語なんだけど、どんな人も実際の自分の思い出とか、当時の愛おしさとか、痛みとか、あったかい気持ちとか…色んな感情を思い出して琴線に触れるんじゃないかなぁ。

 

そのくらい、細かい心の機微みたいなものが細かく表現されている曲だと思ってる。

 

今回はそんな心の機微を4回のまだ覚えてるに沿って考えてみました。

 

 

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①まだ覚えてる

自分中心でまだ何も考えていなかったあの頃

 

マンネリしてきた日常のスパイスに、同棲でもしちゃう〜?と軽い気持ちで訪れた不動産屋。

この頃は「楽しそう」とか「コンビニの側だし良いね」「外観おしゃれ」そんな簡単な感情だけで"同棲"という大きな決断ができた。

そのくらい2人は幼くて、稚拙で、でもこれからの明るい未来しか考えていなかった。

 

難しいことは何も考えていなかったけれど、お互いが一緒にたいという気持ちだけは確かに共通していて、楽しい未来しか見えていなかった。

 

②まだ覚えてる

少し大人になり、2人が中心になった視点

 

今でも2人で初めてこの部屋の鍵を開けた日の事を覚えてる。ノリで始めた同棲だけど、2人の思い出がこの部屋に増えていくことが嬉しかった。当たり前にこの部屋で君との未来を描いていて、その未来は約束されていると思っていた。

マンネリだった2人の新しい始まりの日を今思い出しても、その時に吹いた風の感覚だって今でも覚えてる。

 

さっき買ったカップでコーヒーでも飲もう。

段ボール(=思い出)だらけの部屋で2人の物語を書き足していこう。

 

③まだ覚えてる

現在の自分が思い出す、当時の自分の視点

 

2人の生活がひび割れ始めた頃に感じた自分の感情を回想している様子「喧嘩も昔は愛があったな…けど今は…」という悲しい変化に気がついてしまった瞬間の絶望感。

 

突然の「もうやめませんか」本当ならひとりになった事で自由になれるはずなのに…

 

考えたことも無かったけれど、今の自分の自由はキミがいる事が前提だったんだ。

 

突然の別れにより今までの自分の感情や、思い出も、全て無かった事になったような錯覚に陥る。

 

既にキミの心の中にいる新しい相手は一体誰なの?

 

そして、自分の知らない誰かといるキミは雰囲気も、仕草も、声も…何もかもが自分の知らない人みたいで…まるで初めて会う赤の他人のよう。君は一体誰なの?

 

④まだ覚えてる

独りになってからの自分を回想している

 

「もうやめませんか」そのたった一言で、これまで一緒にいた時間が嘘みたいに無かったものとして扱われた。呆気なく。まるで数秒前まで賑やかだった舞台の緞帳が下がり、客席とステージが隔てられる様に僕の世界は隔てられた。

 

今思えば、楽しいことしか見えていない、当たり前に自分が思い描いていた当たり前の未来はとんでもない茶番だったんだ。

自分がこれまで見てきたドラマでは最終的にハッピーエンドを迎えられるはずなのに、現実はそう甘くない。と変に客観視して自分の心を必死に保とうとしている。

 

(私はこの部分が1番共感してしまって刺さる。)

 

 

4回のまだ覚えてるを経て

忘れないで、ただ忘れないで。この愛は確かにあったんだと。

 

今のキミはきっと自分のことなんか忘れて、新しい道を歩んでる。きっと自分なんかよりももっと幸せに。

 

方や自分はまだこんな場所で燻っている。ただ、その一方で、確かな心の痛みを抱えながらも「キミとの時間はもしかしたら最初から幻だったんじゃないか」そんな感覚に陥っている。

 

自分がそんな感覚でいること、キミは知らなければ、どんな気持ちで今僕がダンボールにキミとの思い出を詰めているのか種明かしする日はもうこない。

 

ただ、キミとの愛が確かに存在した事はこの胸の痛みが覚えてる。だから…せめて忘れないで。これまでの幸せな思い出を、無かった事にはしたくないから。

 

まだ上書きされないこの胸の痛みの所在はキミで、僕に残された世界は温もりだけが残るこの部屋(心)しか無い。

 

この気持ちも段ボールに詰めて「きっとこれで良いんだろう」そうやって納得させる。どうしても2人の思い出が溢れてGum Tapeでは蓋は閉じられそうにないけれど…

 

そんな事を僕が思っている今もキミは…誰かと新しい部屋で荷物を待ってる…

 

 

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いや、無理ぃぃぃ

こんなん拗らせない人いる????

 

私は段ボールを思い出や2人の物語と捉えていて、その溢れそうな段ボールにGum Tapeで必死に蓋をしようとしている主人公の心の痛みや愛おしさがたまらない。

 

キミは誰かと荷物(新しい思い出)を待ってる…と思いながら閉じる段ボールはさぞ、涙で濡れていることでしょう…

 

どうかこの物語の主人公の元にも新しい幸せな荷物が沢山届きますように。そして、無理矢理ガムテープで閉じ込めた段ボールを、痛みなく開封して、本当の意味で封が閉じられる日が訪れますように___そう願わずにはいられない。

 

若さと大人の狭間にいる今の彼らだからこそ歌える生物の様なラブソング。最強の拗らせソングです。